« 『橋下徹氏とその支持者たちの「国際常識」欠如に関する考察』 | トップページ | 『スマホは捨てろ!』──ビジネス書として読むな! »

2013年5月23日 (木)

『中国の隠者』──1973年岩波発の驚愕の「お手軽本」 のアンコール復刊 

『中国の隠者』(富士正晴著、197310月岩波新書初版、20134月復刊)

 

「中国の隠者」という題名は確かに関心をひく。しかし、著者は中国の専門家ではなく、吉川幸次郎(中国文学者)や貝塚茂樹(中国歴史学者)の文献を引用して、私見(分析的というより、空想的なもの)をあれこれを書き連ねているだけ。一応、「アンコール復刊」の一冊で、そういう本は、なかなか中身の深い本があるが、こと本書にかぎっては、今のお手軽新書と全然変わらない。昔(1973年)にも、こういう「お手軽本」が堂々と、しかも「岩波」から出ていたというのは驚きである。漢書に関する書籍というと、漢字も多く、中身もありそうに見えるからか。こういう本で困るのは、テキトーな史実を書かれることである。

 曰く、「その証拠に、魯迅だって、毛沢東だって、大の君子ぎらいではないか。儒者ぎらいといってもいい」。されど、『論語』は中国では避けて通ることはできず、あの毛沢東でさえ、おろらく暗唱していたであろうと、吉川幸次郎は『「論語」の話 (ちくま学芸文庫)』で書いている。←この本の方を、強くオススメします。

« 『橋下徹氏とその支持者たちの「国際常識」欠如に関する考察』 | トップページ | 『スマホは捨てろ!』──ビジネス書として読むな! »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« 『橋下徹氏とその支持者たちの「国際常識」欠如に関する考察』 | トップページ | 『スマホは捨てろ!』──ビジネス書として読むな! »

最近のトラックバック

無料ブログはココログ
2020年6月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
フォト