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2020年5月 1日 (金)

『砂の惑星』──変態向き「おこもり」SF

『砂の惑星』( デヴィッド・リンチ監督、1984年、原題『DUNE』)

 AmazonPrimeレンタル(199円)で見ました。コロナ時代となって、なんかもういっぺん見てみようかな、という作品を見ています。36年前の作品。今から見ても超イケメンのカイル・マクラクランと、なかなかかわいいスティングの対決が、クライマックスとして残されています。それにしても、ゆるい、長い、重い、暗い、古くさい(笑)。結局、宇宙の星の話でも、物語の基礎は、イタリアあたりの中世の貴族たちの権力争いなんですね。本作の特徴は、砂漠の惑星の奥深い場所に、スパイスが繁茂していて、そのスパイスは、人間の意識を変える力があって、それが夢として現れたりする──といえば、『惑星ソラリス』を思い浮かべるが、ああいう完全に「未来的な」透明感はなくて、悪者とよい者が、戦うだけ。それでも見るに耐えるのは、きっちりとした構図のおかげ。ワンカット、ワンカットが妙に正確なんです。こういう映画では、それは欠点になったりするんですが……(笑)。
 FaceBookの宣伝で、「マスタークラス」(専門家に習う講座、各界の専門家が、演技、料理、インテリアデザイン、小説作法、などなどを教えている)というのがしょっちゅう流れてきて、デヴィッド・リンチの映画作りのクラスもあり、それで、本作を再見する気になったのだが、ひゃー、こんな映画でしたか〜……という感じ。さすがに教えるだけあって、基礎はきっちりしてるんですが。キャストも、カイル、スティングをはじめ、ポール・スチュアート、シルバーナ・マンガーナ、ヴァージニア・マドセン、ショーン・ヤング(超美人だったな〜)などがごっちゃり出ている。
 テーマは……もはやズレてしまったという感じですかね(笑)。しかし、どこか「コロナっぽい」んです。この重さ、暗さ、どうしようもなさ、残酷さ、未来がどこにもないようなSF(笑)。さすがデヴィッド・リンチ。「処女作」(?)の『イレイザーヘッド』のテイストが残っているんです。妙に生理的という。そう、観念世界を、具体的生理に移し替えるんです。つまり、変態(爆)。

 

 

 

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